同期と比べて劣っていたり、仕事を教えてもらえなかったり、失敗して怒られたり
存在価値を感じられず”辛い”と感じる新入社員は多いと思います。
そんな新入社員こそ、この時期をチャンスととらえて「マインドフルネス」で「ぶれない心」を作りましょう!
「存在価値」が無いと感じるのは、必要以上に自分を卑下しているからです。そして必要以上に自分を卑下するのは「脳の中で思考がループ」していることが原因です。
脳内の「思考ループ(雑念)状態」を脱することが出来れば「ぶれない心」を手にできます。
今回は筆者の体験からなぜ「存在価値がないと感じるのか」と「ぶれない心を持つためのムーブメント瞑想」を紹介していきますので是非参考にしてみてください。
※この記事は精神科医の久賀谷亮医師の著書「世界のエリートがやっている最高の休息法」を参考に書いています。
存在価値を感じられずに辛い新入社員
新しい環境、初めて社会に飛び出ていく中で不安と期待を持って飛び込んで上手くやっている新入社員もいれば数カ月で自分の会社での存在価値が感じられずに「辛い」思いをしている新入社員もいるはずです。
同じ会社内でも違う扱い
例え、同じ会社であっても「この部署は優しい」けど「こっちの部署は新入社員に優しくない」とか、「こっちの営業所の先輩はいろいろ教えてくれる」けど、「あっちの営業所の先輩は何も教えてくれない」といった事も起こります。
こればかりは、そこに入ってみないと分からないので一種の運的要素があります。加えて新入社員の仕事を人事も見たことが無いので、最初の配属は正直適性などほとんど分からずに雰囲気で最初は配属先を決めているはず。
そういう状況なので上手くいく事もあれば、上手くいかない事だってあるのは仕方ありません。
筆者の辛かった新入社員時代
筆者自身も新入社員時代は、OJT担当の先輩が全く同行に連れていってくれず、雑用をしても直属の上司にものすごく低レベルな事で怒られたり、営業なのに1日中やる事もなくデスクに座っていました。
それに加え、他の営業所に配属された同期たちは、きちんとしたOJTスケジュールを立ててもらい楽しそうに営業同行をし、次々に担当の得意先を持ち活躍し始めていて、自分の存在価値のなさに“辛さ”を覚えていました。
その結果、入社して半年過ぎたころには“無気力状態”に。
しかし、”無気力”になったって周りが変わるわけではありませんでした。
周りより自分の心を変えるほうが早い
筆者の経験からも「会社内で存在価値を感じられず”辛い”新入社員」にとってはどうにか“辛さ”から脱出して欲しいと思います。
そのためには、周りの現状を変えるよりも、自分の心を強くしていく方が先決です。
後半で「ぶれない心」を持つためのマインドフルネスを紹介します!
ネガティブな思考のループが”辛い”
この章では、「存在価値が無い”辛さ”」を脳の観点から説明していこうと思います。
余った時間で存在価値が無いと思う
人間の脳みそは常に”刺激”新しいことを求めています。
しかし、暇な時間が多く”刺激”が少ないと脳は自分で”刺激”を作り出そうとしてしまいます。例えば、会議中にペン回しをしたりするのもその一種です。
「ペン回し」や「貧乏ゆすり」など体を動かすことであればよいのですが、脳が作り出す刺激の中には「思考(雑念)」というものもあり、そこにネガティブ感情が入り込むことで“無気力状態”に陥っていくのです。
時間があると自動操縦する脳
新入社員で仕事もない状態の時の脳は勝手に「思考」を作りだし、その思考を自動操縦でループさせます。
【脳の自動操縦】
脳の特性上、「刺激」を求めるというものがあります。例えば会議中に退屈して手元を動かしたり、気づいたら貧乏ゆすりをしているといった経験は誰にでもありまうよね。これは、会議が退屈なため「脳」が刺激を求め、体が勝手に動いてしまうのです。「退屈」とは脳内にできた空白のようなもので、無意識下で脳はこの空白を埋めようと必死に活動を始めます。その際に脳内に生まれるのが「雑念」です。脳内には「デフォルトモードネットワーク」というものが存在しており、何もしていない時に「思考のループ(雑念)」が起こるようネットワークが組まれています。脳のエネルギー消費量は全身の25%を占めていますので、「思考のループ」に囚われると、思った以上にエネルギーを消費してしまい疲れるのです。この「勝手に動く状態」を自動操縦状態と言います。
存在価値が無いと思いこむ理由
自動操縦状態で思考のループ(雑念)はネガティブ感情が入りやすいところです。そのため、ネガティブな状態のときにこのデフォルトモードネットワーク(DMN)に活動を許すと、その感情はどんどん大きくなり「存在価値」が無いと感じるようになるのです。
【思考のループにネガティブ感情が入りやすい理由】
思考のループに入ってくる雑念は「過去や未来」といった、目の前以外の事です。特に、扁桃体と呼ばれる脳内の感情を司る部位と海馬と呼ばれる記憶を司る部位が近くにあるため「ネガティブ感情」を伴った経験は記憶に残りやすいのです。「雑念」が起こるとき、この海馬から記憶を引っ張ってきてそれにともなう「過去や未来」に思考が支配されます。この時にネガティブなものに支配されると、時間の分だけ次々にネガティブな考えが浮かんでき、必要以上に自分の事を卑下します。それが「存在価値」がないと感じる理由です。
新入社員時代は同期と比べたり、怒られたり失敗して落ち込んだりと「ネガティブな感情」が生まれやすいです。
デフォルトモードネットワークの活動が活発になりあなたの脳内をネガティブ感情でいっぱいにする前にここから脱出することが「ぶれない心」を作るという事です。
そのために、今回は「マインドフルネス」を紹介します!
マインドフルネスで「ぶれない心」
これから、説明するマインドフルネスは「思考のループ」から抜け出し「ぶれない心」つまり平常心でいるための方法です。
平常心が崩れると「脳の思考が暴走をはじめ、自分には存在価値が無いという考えを生み出します」
上の説明でも、脳の仕組みで必要以上に自分を卑下することになり“辛い”状態を作り出しているのです。
その状態は「無気力状態」を作り出し問題を解決をしてはくれません。
なので、自分自身でマインドフルネスを使った“辛い”状態になりそうな脳の思考をその前で止めてしまいましょう。
「ぶれない心」を作るには「今」に集中
「ぶれない心」作るためには自動操縦状態」になる前に止める必要があります。
そのためには、「今」に集中する事です。頭に浮かばなければ”辛さ”は存在しないのと一緒です。
「今」に集中する方法として適しているのがこれから説明するマインドフルネスの中の「ムーブメント瞑想」です!
窓際族になりたくない新入社員はストレスに強い「疲れにくい脳」を作ろう!
マインドフルネスとは?
マインドフルネスを簡単に説明すると「今に集中する事」で「雑念を取り除く方法」と言えます。
【マインドフルネスとは何か】
マインドフルネスは創始者マサチューセッツ大学医学大学院教授のジョン・カバット・ジンによって脳を休息させる方法として作られました。その流れを辿ると東洋の仏教に見られる禅にあり、その効果を科学的に解明し西洋の考え方と合わせて出来たのがマインドフルネスです。多くの人は瞑想と聞くとピンとくるかもしれません。瞑想もマインドフルネスの一部です。1979年にジョン・カバット・ジンが慢性疾患の治療を目的にマインドフルネスを使用したことで多く広まるところとなりました。これをマインドフルネス低減法(MBSR)と言います。
上で紹介したアップル創業者のスティーブジョブズをはじめ、グーグル(Google)やフェイスブック(facebook),シスコ,パタゴニア,エトナ,といった巨大企業でも社内研修としてマインドフルネスが取り入れられています。
それほど、実践者がいるという事は、「脳を休める」という事に有名経営者は重きを置いている証拠です。
ムーブメント瞑想のやり方
【一般的なマインドフルネス】
一般的なマインドフルネスは瞑想で、目を閉じ自分の呼吸に集中することで意識を今に集めていきます。今回は気づくと考え事をしているなど脳の自動操縦モードを脱するに適した「ムーブメント瞑想」を紹介していきます。
①歩行瞑想を行う
【歩行瞑想のやり方】
・スピードは自由だが、最初はゆっくりあるのがおすすめ
・手足の筋肉・関節の動き、地面と接触する感覚に注意を向ける
・「右/左」とか「上げる/下げる」のように、自分の動き(ムーブメント)にラベリングする
②立った姿勢でムーブメント瞑想
【立った姿勢でムーブメント瞑想】
・足を肩幅に開いて立ち、伸ばした両腕を左右からゆっくり上げていく
・腕の筋肉の動き、血液が下がってくる感じ、重力に意識を向ける
・上まで来たら、今度はゆっくり下げながら同様に繰り返す
③座った姿勢でムーブメント瞑想
【座った姿勢でムーブメント瞑想】
・椅子に座った状態で、後ろから前にゆっくり両肩を回す
・筋肉や関節などの動き・感覚へ細かく注意を向ける
・一周したら、逆に肩を回しながら同様に注意を向ける
④その他のムーブメント瞑想
【その他のムーブメント瞑想】
・日常の動き(服を着る/歯を磨くなど)に意識を向ける
・自動車の運転中に、シートとお尻が触れている感覚、手がハンドルに触れている感覚、ハンドルを切ったりブレーキを踏んだりする時の筋肉や関節の動きに注意を向ける(事故が起きないように注意しましょう)
・ラジオ体操をやりながら、身体の動きや感覚に意識を向ける。
ムーブメント瞑想のポイント
「玄関を出たところからスタート」「駅の改札を出たら開始」など、ムーブメント瞑想をやる隊民をあらかじめ決めると習慣を作りやすい。また、日々の食事に注意を向けるのもお勧めです。
「存在価値」は自分で決めるもの
筆者も新入社員時代の仕事もなく、かといって誰かが教えてくれるわけでもない状態で1日を過ごす時間が“辛く”「存在価値」の無い自分に自信を失っていました。
でも、今なら分かるのですが、「存在価値」とは自分で決めるもです。
往々にして評価をするのは「他者」ですが、「他者の評価」は良いときは良いし悪いときは悪いので、自分も社会も変わりゆく世界ではあまりあてになりません。
なので、時には「必要ない」と言われているように感じる事があります。しかしそんな時こそ自分で自分の存在価値を決めてあげてください。
確かに物理的に「必要か必要ない」かという事は組織や人との関りがある限り無くなりません。
一方でそれはあなた自身が「存在価値があるかどうか」とは全くと言っていいほど似て非なるものです。
不思議な事に「自分には存在価値がある」と思うと、「周りから存在価値が認められる」という事が起こりますので、是非マインドフルネスで「ぶれない心」を作る事から始めてください。
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