新入社員時代は次から次へ多くの考え事が舞い込んできます。
これまでしてこなかった「マルチタスク」に脳が疲弊してしまうのは仕方がありません。
是非、マインドフルネスの「ムーブメント瞑想」を取り入れて疲労回復してください!
「ムーブメント瞑想」とは日常の行動の中に「瞑想」を取り入れる事。私たちの日常は無意識化で行う行動も多く、その自動操縦状態に脳が慣れきってしまっています。
しかし、そこにこそ「雑念」が入る隙があり「今に集中できない」状態を作り出すのです。
「ムーブメント瞑想」で「雑念」を取り除くことで「疲労回復」に加え「集中力」が高まるので仕事効率も高まります。
是非、本編を参考に新入社員の時代に「疲労対策」を習慣化してください。
※この記事は精神科医の久賀谷亮医師の著書「世界のエリートがやっている最高の休息法」を参考に書いています。
「雑念」があなたを疲れさせる
前回の記事「マインドフルネスで今に集中」でもお話しさせていただきましたが、「雑念」は脳内の50%~80%を占めており、大変大きなエネルギーを消費して私たちを疲れさせます。
新入社員は特に、覚える事が多かったり仕事を次から次に振られたりと否が応でもマルチタスク状態に。
一つの事をやりながら、他の事を考えているというのは日常茶飯事だと思います。慣れもなくその状態でいると疲れてくるのは否めません。
「雑念」はアイドリング状態
「雑念」を分かりやすく説明すると車の「アイドリング状態」のようなものです。
例え動いていなくてもエンジンがかかった状態の事です。
【脳の雑念はアイドリング状態】
脳も車のアイドリング状態と同じでただ「ぼーっと」していたとしても脳内ネットワークのデフォルトモードネットワーク(DMN)では、「雑念」が駆け巡っています。その状態であると、体内のエネルギー消費20%を担う脳内では次から次にエネルギーが消費されていきます。しっかり休んだはずなのに、疲れが取れないと感じるのはこのためです。日ごろからあれもこれもと考える状態が慢性化していると休日でも頭の中は大忙しで疲れが取れないという状態が続くので疲れが溜まっていくのです。
※デフォルトモードネットワーク(DMN)について詳しく知りたい方は生理心理学と精神生理学早期公開に掲載されている苧阪満里子教授(大阪大学大学院人間科学研究科)の論文をご確認ください。
【引用元】生理心理学と精神生理学早期公開 著 苧阪 満里子(大阪大学大学院人間科学研究科)
今に集中するマインドフルネス
「雑念」を取り除き「今」に集中する事で疲れをとる事を目的とした疲労回復方法が「マインドフルネス低減法」です。※ジョンガバッドジン考案。(マサチューセツ工科大学教授)
「自動操縦状態」を脱しよう
「雑念」いわゆる目の前の事象ではなく「過去や未来に注意が引っ張られた状態」が続くと心は疲労していきます。
この状態にならないために気を付けるべきは「自動操縦状態」なのです。
【自動操縦状態が疲れるわけ】
食べる、歩く、歯を磨くなど日常で生活は何気なくやっている「自動操縦状態」で占められいます。自動操縦モードで動いている飛行機なようなものですね。しかし、肝心のパイロット(自分自身の頭の中)の意識は過去や未来をほっつき歩き今と関係ないところにいる事が多いのです。ここに、「雑念」は入り込んできてしまい「無駄な消費エネルギー」が割かれ気づかないうちに疲れてしまいます。なので、大切なのは「日常的な行為」に注意を向けて「今を取り戻す」事が有効なのです。
マインドフルネスで集中力を取り戻す
私たちの社会は「ながら作業」が当たり前になっています。上で述べたような「疲れ」に加え仕事をする上で大切な「集中力」まで奪われてしまいます。
多くの経営者がマインドフルネスを取り入れるのには、「雑念による疲れ」とともに大切な「集中力」を奪われないようにするためなのです。
【マインドフルネスで集中力を取り戻す】
マインドフルネスが集中力・注意力を高めるメカニズムについては、いろいろと脳科学的な研究は進んでおります。注意を上手く分解する働きのある「前頭葉」や「頭頂葉」が関与している事や、障壁となる葛藤を上手く処理する働きのある「前帯上皮質」、「島」、「基底核」がマインドフルネスには関与していることが分かっています。
※マインドフルネスが集中力向上に効果的であることが知りたい方は2019年にスポーツ心理学研究に掲載された「アスリートの心理的健康を促進するマインドフルネスと心理的競技能力」(著 雨宮怜教授→筑波体育大学,金 ウンビ,稲垣 和希,坂入洋右教授→筑波体育大学)を参考に下さい。
アスリートの心理的健康を促進するマインドフルネスと心理的競技能力
【引用元】スポーツ心理学研究 著雨宮怜教授→筑波体育大学,金 ウンビ,稲垣 和希,坂入洋右教授→筑波体育大学
集中できれば仕事効率も上がる
ある実験の例を紹介します。
【マインドフルネスで集中力が高まった研究例】
ある研究で、人事課のスタッフたちを対象にしたもので、スケジュール管理など複数の仕事を20分でこなすように言われたスタッフのうち、マインドフルネスを週2時間、5週にわたり行ったグループは、ただのリラックス法をやったグループよりも高い集中力を示したという結果があります。1つの仕事に対する集中度が高まった結果、複数の仕事を短時間でこなせるようになったのです。
※参考図書「最高の休息法」より参照しています。
それでは、「自動操縦」を脱するためのマインドフルネス「ムーブメント瞑想」を紹介していきます!
ムーブメント瞑想のやり方
気づくと考え事をしている時は「ムーブメント瞑想」を行いましょう!
①歩行瞑想を行う
【歩行瞑想のやり方】
・スピードは自由だが、最初はゆっくりあるのがおすすめ
・手足の筋肉・関節の動き、地面と接触する感覚に注意を向ける
・「右/左」とか「上げる/下げる」のように、自分の動き(ムーブメント)にラベリングする
②立った姿勢でムーブメント瞑想
【立った姿勢でムーブメント瞑想】
・足を肩幅に開いて立ち、伸ばした両腕を左右からゆっくり上げていく
・腕の筋肉の動き、血液が下がってくる感じ、重力に意識を向ける
・上まで来たら、今度はゆっくり下げながら同様に繰り返す
③座った姿勢でムーブメント瞑想
【座った姿勢でムーブメント瞑想】
・椅子に座った状態で、後ろから前にゆっくり両肩を回す
・筋肉や関節などの動き・感覚へ細かく注意を向ける
・一周したら、逆に肩を回しながら同様に注意を向ける
④その他のムーブメント瞑想
【その他のムーブメント瞑想】
・日常の動き(服を着る/歯を磨くなど)に意識を向ける
・自動車の運転中に、シートとお尻が触れている感覚、手がハンドルに触れている感覚、ハンドルを切ったりブレーキを踏んだりする時の筋肉や関節の動きに注意を向ける(事故が起きないように注意しましょう)
・ラジオ体操をやりながら、身体の動きや感覚に意識を向ける。
ムーブメント瞑想のポイント
「玄関を出たところからスタート」「駅の改札を出たら開始」など、ムーブメント瞑想をやる隊民をあらかじめ決めると習慣を作りやすい。また、日々の食事に注意を向けるのもお勧めです。
「自動操縦状態」を脱しよう!
現代はマルチタスクの時代です。
誰もが何かを「しながら」別の事をやってしまっています。日常的な所作の中で、「自動操縦モード」になっている時ほど、頭には雑念が浮かびやすくなります。
これが常態化すると、注意力・集中力が低下しかねません。
是非「ムーブメント瞑想」を取り入れて「雑念」による疲れを排除し「集中力」を上げて効率よく仕事をしましょう!
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