この記事の要点
- 新卒で窓際族的な立場に置かれるのは、本来は珍しいケースであり、会社側の責任が大きい
- 原因は大きく「実力不足で会社が半ば諦めてしまうケース」と「配属・役割のミスマッチで改善余地があるケース」の2つに分かれる
- 配置転換でうまくいくかどうかは、本人が「もう一度頑張ろう」と思えるかどうかで大きく変わる
- 会社の育成体制自体に問題がある場合は、早めに見切りをつけて転職を検討してよい
新卒で入社したばかりなのに、これといった仕事を任されず、誰にも期待されていないような扱いを受けている——そんな状況を「窓際族」という言葉で検索してこの記事にたどり着いた方もいるかもしれません。
本来「窓際族」は、中高年の社員が第一線を退き、閑職に追いやられる状況を指す言葉として使われてきました。新卒でこの状態に置かれるのは、本来はかなり珍しいケースです。この記事では、元人事責任者としてそうした新卒社員のケースを見てきた立場から、なぜそうなるのか、どう抜け出せばいいのかを解説します。
なぜ新卒なのに窓際族になってしまうのか
「窓際族」とは
本来は、企業内で第一線の業務から外され、目立った役割を与えられなくなった中高年社員を指す言葉として使われてきました。新卒・若手がこの状態に置かれるのは一般的なパターンではなく、何らかの特殊な事情が背景にあることがほとんどです。近年は同じような状態を指す言葉として「社内ニート」「干される」「配属ガチャに外れる」といった表現も広がっています。
データで見る
厚生労働省の調査によると、新規学卒就職者の3年以内離職率は大学卒で34.9%(令和2年3月卒業者)と、16年ぶりの高水準になっています。早期離職の背景には「仕事内容のミスマッチ」や「配属先での評価・育成のつまずき」が含まれるケースも多く、新卒がキャリアの初期段階でつまずくこと自体は、決して珍しい現象ではありません。
元人事責任者として見てきた限り、新卒が入社早々に窓際族的な立場になってしまう原因は、大きく次の2パターンに分かれます。
新卒が窓際族化する主な原因
- 実力不足で会社側が半ば教育を諦めてしまうケース:任せた仕事ができない、教えても身につかない、改善の見込みが感じられないなど、期待した役割と本人の実力に大きな差があるケース。もともと採用時に実力を見誤っていたパターンもここに含まれます
- 配属・役割のミスマッチで改善の余地があるケース:本人の適性と配属先の業務が合っていないだけで、別の役割を与えれば力を発揮できる可能性があるケース
セルフチェック:自分はどちらのタイプに近いか
- 教えてもらったことが、繰り返しても身につかない実感がある → 実力不足型の可能性
- 「この仕事は自分に向いていない」という違和感がずっと消えない → ミスマッチ型の可能性
- 他の業務であれば、もっと成果を出せる自信がある → ミスマッチ型の可能性
- 上司や周囲から具体的な改善点を指摘されたことがほとんどない → 会社側の育成放棄の可能性
前者の場合、会社としても限られた時間の中で教育を続けるかどうかを判断せざるを得ず、結果として「当たり障りのない仕事」しか任せなくなり、窓際族化が進んでしまうことがあります。一方で後者は、配置転換によって状況が大きく変わる可能性が残されているケースです。
配置転換でうまくいく人・いかない人の違い
配属・役割のミスマッチが原因のケースでは、配置転換によって状況が大きく変わることがあります。実際に見てきた例では、エンジニア職ではうまく活躍できなかった新卒が、情報システム部門へ異動したことで、社内から頼りにされる存在になったケースがあります。求められている役割に対してきちんと応えられるようになったことで、本人もやりがいを感じられるようになりました。
一方で、配置転換をしてもうまくいかないケースもあります。多いのは、本人が「前の部署の仕事がやりたかった」という気持ちを引きずり、新しい部署の仕事に前向きになれないパターンです。この場合、本人が自分から辞めたいと言い出すか、新しい部署でも役割を与えられずに再び窓際族化してしまうことが少なくありません。
この違いを分けるのは、能力そのものよりも「本人の納得感とやる気」です。仕事の質がまだ高くなくても、少しでもできるようになろうと努力する姿勢が見えれば、周囲からの応援や協力を得やすくなります。
今の状況を一人で抱え込んでいませんか
会社側の育成体制やアサインに問題があるケースも少なくありません。自分の状況を客観的に整理したいなら、第二新卒・既卒に強い転職エージェントに一度相談してみるのも一つの方法です。
頑張るべきか、転職すべきか?判断基準
今の状況で「もう一度頑張ってみるべきか」「見切りをつけて転職すべきか」を判断する軸を整理しておきましょう。
状態別・おすすめの選択
| 状態 | おすすめの選択 |
|---|---|
| 自分の実力不足を認識した上で、それでも乗り越えたいと思える | 別の役割・部署でもう一度頑張ってみる価値がある |
| 今の環境そのものに納得できず、腐った気持ちのまま抜け出せない | 環境を変えることを優先的に検討する |
| 会社側の育成体制やアサインの仕組み自体に問題を感じる | 早めに見切りをつけて転職を検討してよい |
| 上司や人事にまだ相談していない | 辞める前提であっても、一度相談して状況が変わる可能性を試す |
仕事の進め方や求められる姿勢には、どの役割であっても共通する部分があります。それを理解した上で「もう一度頑張ってみよう」と思えるなら、まずは目の前の役割に取り組んでみる価値があります。一方で、会社の育成体制やアサインの仕組み自体に問題があると感じるなら、そのままの環境で頑張り続けることが必ずしも正解とは限りません。
また、辞める前提であっても、最後に上司や人事に相談してみることをおすすめします。たまたま上司との相性が悪かっただけというケースもあり、配置換えによって状況が変わる可能性も残されています。
よくある質問
Q. 新卒で窓際族になるのは珍しいことですか?
A. 本来「窓際族」は中高年社員を指す言葉として使われてきたため、新卒でこの状態に置かれるのは一般的なパターンではありません。会社側の育成体制や配属の見極めに課題があるケースが多いです。
Q. 配置転換を希望すれば必ず状況は改善しますか?
A. 配属のミスマッチが原因の場合は改善の余地がありますが、本人が新しい役割に前向きになれない場合はうまくいかないこともあります。まずは自分の気持ちを整理することが重要です。
Q. 上司や人事に相談するのは気が引けます。それでも相談すべきですか?
A. 辞める前提であっても、相談することで状況が変わる可能性があります。上司との相性が原因であれば、配置換えで改善するケースも実際にあります。
Q. 新卒1年目で転職するのは早すぎますか?
A. 会社側の育成体制自体に問題があると感じる場合は、早めに見切りをつけることも選択肢の一つです。年次だけを理由に無理に我慢し続ける必要はありません。
Q. 「配属ガチャに外れた」と感じています。窓際族と関係がありますか?
A. 配属ガチャによるミスマッチは、窓際族化する原因の一つです。配属先が合わないだけであれば、配置転換によって状況が改善する可能性があります。
新卒で窓際族的な立場に置かれてしまったとしても、それはあなた一人の責任ではありません。会社側の育成体制や配属判断に課題があったケースがほとんどです。もう一度頑張ってみたいという気持ちがあるなら、まずは上司や人事に相談してみること、そして状況が変わらないと感じるなら、思い切って新しい環境を探すことも十分に選択肢に入ります。
新しい環境を探すなら
あなたを求めている会社、しっかり育成してくれる会社は他にもあります。専門のキャリアアドバイザーに相談し、次の一歩を一緒に考えてもらいましょう。
あなたの市場価値を無料で確かめてみる
- UZUZ(ウズウズ) ― 就職支援実績68,000名以上。第二新卒・既卒・フリーター向け。カウンセラーの9割が元第二新卒。
- 第二新卒エージェントneo ― 申し込んだ人全員と面談実施。年間1万人以上をサポート。
- DYM就職 ― 第二新卒・既卒の転職に強く、最短1週間のスピード入社にも対応。









